こんなお薬飲んでいませんか?  治療時に歯医者さんに伝えるべき薬 -1-

◎えっ! 薬を飲んでいることで出血が増えてしまうの?
 
 
 内科などの医療機関を受診して処方箋を調剤薬局に持参する時、「お薬手帳」を持参していますか? 
 
 
 「お薬手帳」は、病院や薬局でもらったお薬についての説明書を貼ったり、処方されたお薬の名前を記録することで、複数の医療機関から同じようなお薬が重なって処方されていないか、飲み合わせてはならない薬が同時期に処方されていないか、薬剤師さんなどがチェックできます。お薬手帳を活用すれば、同じようなお薬を重複して飲むことで副作用が強くなったり、飲み合わせによってお薬の効果が薄くなったりすることを避けることができるのです。
 
 
 少し歯科治療から離れたお話に聞こえるかもしれませんが、お薬には効用がある反面、副作用があらわれるリスクもありますから、歯科医師も患者さんが日頃服用しているお薬を把握している必要があると考えています。
 
 
 例えば、心臓などに病気があって、血液が固まりやすい状態のときもワーファリンという血液をサラサラにするお薬(抗凝固薬)を使うことがあります。この薬を日常的に飲んでいる方が、抜歯など出血を伴う歯科治療を行うとどうなるでしょうか? 止血しにくくなり、出血量が多くなるというリスクがあるのです。
 
 
 この場合は、主治医と連携して、歯科治療の前にお薬を一時的に中断するか、継続するかを決めていくことになります。中断するとすれば、薬によって、また個人の状況によって期間が決められます。
 
 
 抗凝固薬のほかにも、抗血小板薬など血液をさらさらにするお薬はありますし、ほかの疾患によって血液が固まりにくい状態の方もいます。
 
 
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