歯を残して認知症予防を! -2-

◎よく噛んで食べる習慣が、認知症を予防します
 
 
 では、歯を失った人の認知症リスクを下げることはできないのでしょうか? いいえ、ご安心ください。脳は噛むことで刺激されるのですから、たとえ歯がなくなっても、適切な歯科治療を受けてきちんと補い、しっかりと噛むことができればよいのです。入れ歯でも、毎日よく噛んでいると、歯茎の組織が歯根膜の代わりに刺激を脳に伝えるセンサーの役目を果たしてくれます。大切なのは、歯がなくなった箇所を放置したり、合わない入れ歯をがまんして使い続けたりしないこと。そして、しっかり咀嚼して食べる習慣をつけることです。
 
 
 噛むことによる健康効果の大きさには厚生労働省も注目しており、ひとくちで30回噛もうという「噛ミング30(カミングサンマル)」という啓発活動を展開しています。年を取って歯を失ったからといって、噛まずに飲み込める軟らかい物ばかり食べるのではなく、硬い物もしっかり噛めるようお口の環境を整えて、生涯なんでもおいしく食べられる、健やかで楽しい人生を送りたいものです。
 
 
◆顎から脳へ噛む刺激が伝わり、感覚が活性化する
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◆食べ方の食育への拡がりと口腔保健・食に関わる他分野の連携
食にかかわるすべての関係者が「食育」を通じて国民(家族)を支援する
食育
※歯科保健と食育の在り方に関する検討会報告書
「歯・口の健康と食育~噛ミング30(カミングサンマル)を目指して(厚生労働省)
 
 
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