◎骨を再生する画期的な外科処置も登場
歯周病は歯槽骨が溶け、歯が抜け落ちてしまいますが、進行して骨が破壊されていても、歯周組織を再生するGTR法、GBR法、エムドゲイン法という治療法が取り入れられるようになっています。
GTR法は、歯茎の中に、メンブレン(特殊な膜)を設置することで、数ヵ月後にその膜の下で骨が再生されるといった治療法です。膜を使うのではなく、ゲル状の薬剤を歯茎に注入し、骨を再生させるのがエムドゲイン法です。ただし、この二つの治療法は、どの症例でも適応するわけではなく、取り入れている歯科医院も限られているのが現状です。
画期的な治療法が登場したとはいえ、歯周病治療の基本は歯垢と歯石を取り除くこと。家庭における毎日のセルフケアと歯科医院の専門的なケアを車の両輪として、プラークの除去に務めることが何より大切です。
◆エムドゲイン
露出した歯根にエムドゲイン・ゲルを塗布し、縫合する。
◆GTR
歯肉上皮に妨げられずに、歯槽骨が修復される。