nukanai.com > 非抜歯矯正治療症例集-6-

非抜歯矯正治療症例集-6-

●顎偏位
 
 
 治療するのが困難な咬み合わせといわれています。前から見ると、左右のズレがあります。このズレは、前歯がゆがんでいるのではありません。奥歯の押し出す力や、咬み合わせの高さが左右で違うためにおきた症状です。写真のケースでは、アゴの動きを調べると、歯の位置異常により、下アゴが上アゴに着地する地点がずらされてしまっているのがわかりました。咬み合わせの高さは、右側が低くなり、低い方へ偏位(右にアゴがずれている)してしまっていますので、奥歯の高さと傾斜を正しくすると、結果的に前歯の真ん中も合ってきます。さらにレントゲン上では下アゴの親知らずが左側だけ存在し、右側には先天的にないことがわかります。やはり、左側の親知らずが生えてこようとする力が手前の歯を押し出し、左側の咬み合わせが高く、相対的に右側の咬み合わせが低くなってしまったのでしょう。このようなケースでも第一小臼歯を片側だけ抜いて、前歯の真ん中をそろえようとする手法がありますが、原因を考えるとまったく意味のないことであるのがわかります。平面的に咬み合わせを捉えるのではなく、3次元的に咬み合わせを考えなければ良い治療結果は得られません。また、咬むための筋肉の使われ方も左右でアンバランスになりますので、早目に治療した方がよいケースです。
 

nuka13 nuka15

 
nuka14
 
 
前へ
次へ

TOP