◎患者さんが知識をもって医師と話すことも大事
「もう5年以上も矯正治療をしているのに、変わっている気がしない」と来られる患者さんもいます。いったん矯正装置をつけると、患者さんはずっとその歯医者に通い続けますよね。治療を始めると通院しなければならないので、途中でやめられなくなるものです。高い費用をかけて始めた治療です。転院(病院を変えること)はなかなか難しいというのが現実なのでしょう。
だからこそ、患者さんも、今すぐやるべきなのか、待ったほうがいいのか、その歯科医院で治療をするべきか、ある程度知識を得ることが大事です。そのうえで歯科医や歯科カウンセラーとじっくりと話をし、納得のいく歯科医院で治療を始めるのがいいと思います。迷いすぎて悩んでしまってはいけませんが、きっちりと説明してくれる歯科医院で、矯正治療についての話を聞きましょう。
歯科医に限らず医師は、専門的な指導をするのが仕事ですが、病気を治してくれる神様ではありません。患者さんも自分の身体に関心をもち、「治したい!」という強い意思をもって医師と向き合うことが大事だと思います。もちろん、医師は大きな支えになって、全力で患者さんをサポートする存在でなければならないのはいうまでもありません。