口唇ヘルペス・口角炎にも 十分注意しましょう -2-

◎規則正しい生活とバランスのとれた食生活で再発予防
 
 
 すでに感染している人が再発するきっかけとなるのは、風邪による発熱や、ストレスや過労で免疫力が低下していることや、海水浴などで紫外線をたくさん浴びること、胃腸障害などです。女性の月経前や時差がある時なども再発しやすくなります。
 
 
 再発を防ぐには、規則正しい生活を送ってストレスをためないこと、栄養バランスのとれた食生活を心がけることなどが大切です。海水浴やスキーの時は日焼け止めなどを使って紫外線対策をしましょう。
 
 
 似たようなお口の周りの疾患に口角炎がありますが、口角炎は唇の端が切れたようになる炎症です。細菌やカンジダ、ヘルペスウイルス感染、梅毒などが原因と考えられています。ビタミン不足が原因ともいわれ、予防には、規則正しい生活など、口腔ヘルペスの再発予防と同様のことを心がけましょう。
 
 
 口唇ヘルペス、口角炎とも、感染・再発をしたときは、口腔外科か皮膚科を受診します。口角炎は基礎疾患があるケースもあるので、その治療も大切です。
 
 
◆免疫力をつける
免疫力とは、病気から自分の体を守ろうとする力。外から侵入してくる細菌を除去したり、傷ついた細胞を修復・再生したりして体の諸機能を正常に保ってくれます。この免疫力が低いと、虫歯菌や歯周病菌の働きがより活発に。歯や口だけでなく全身の健康を守るためにも、免疫力の維持・向上は大切なことです。
 
 
hatto112ストレスをためない
 
 
疲労やストレスは免疫力だけでなく、唾液の分泌量も低下させます。
 
自分なりのストレス解消法を見つけておきたいものです。
 
 
hatto113禁煙する
 
 
タバコは免疫力を低下させる大きな要因。
 
また、歯茎の血行が悪くなり、歯周病が悪化したり治りにくくなったりしてしまします。
 
 
hatto114睡眠はたっぷりと
 
 
質の良い睡眠は免疫力を高めます。
 
昼寝や体を横にして休むだけでも免疫力の回復につながるとされています。
 
 
hatto115体を動かす
 
 
免疫細胞は、体を動かすことで活発になります。
 
ウオーキングなどの軽めの有酸素運動がおすすめです。
 
 

COLUMN
◎歯をダメにする原因は、『歯ぎしり』、『食いしばり』も!
 
 
hatto116 ナイルワニ約2200㎏、人間男性約80~100㎏、女性約50~80㎏、実はこの数字は噛む力を表しています。ワニは論外としても、人間の噛む力も相当なものですね。食べ物を食べている時は、歯と歯の間に物が緩衝となってくれますが、直接歯と歯が接触する歯ぎしりや食いしばりの時の力は、食べる時の「6~10倍」にもなるそうです。
 
 
 朝起きた時に、口の周囲がこわばっていたり、顎が疲れていることはありませんか? 自分ではなかなか気がつくのが難しい歯ぎしりや食いしばりですが、歯の状態を見たり、体調を確認することで、自分が歯ぎしりをしているかどうかをチェックすることができます。
 
 
 また、人間は普段何もしていない時、唇は閉じていますが、上下の歯の接触はなく、2~3ミリ程度の隙間があります。したがって、今、あなたの上下の歯が接触しているようであれば、強弱の差はあれ、それは「食いしばり」を行っているということなのです。
 
 
 歯ぎしりや食いしばりには、強い力で行うものや弱い力で行うもの、また一時的に行う場合と長時間行う場合とがあります。さらに就寝時に行うものや起きている時に行うもの、あるいはその両方があります。強い歯ぎしりや食いしばりが続くと、歯に亀裂が生じることがあり、歯が欠ける原因や虫歯の原因にもなります。
 
 
 また弱い力であっても、上下の歯を持続的に接触させたり長時間噛みしめたりすると、歯の周りの組織にストレスが加わり、歯周病になりやすくなります。あるいは、筋肉が疲労して、顎の付近の疼痛や疲労感、緊張型頭痛も起こります。
 
 
 ストレスを発散しているから、癖だからといってこれらを放っておくのは危険なことです。また強度の歯ぎしりは周りの人にも迷惑となりますので、「こんなところの歯にひびがあったかしら?」「歯がすり減ってきた?」となどと感じたら、歯科医師に相談してみましょう。

 
 
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