◎顎周辺だけの症状ではない顎関節症
虫歯が減っているのに対し、最近若い世代に増えているといわれるのが顎関節症です。顎関節症は、虫歯、歯周病と並んで三大歯科疾患と呼ばれています。
顎関節症の三大症状といわれるのは、次の三つです。
1.顎(顎関節やその周辺)に痛みがある。
2.顎を動かすとカクカク、ゴリゴリなどと音がする。
3.口が開きにくい。
症状は個人差によって違いますが、顎にとどまらず、頭痛や肩こり、手足のしびれ、めまい、耳鳴り、鼻づまり、吐き気、疲労感など、全身に現れる場合もあり、単なる顎関節周辺の病気ではないのです。
顎関節は、耳の穴の少し前にある関節で、食事や会話などで下顎を動かす時に使います。この関節がずれることで、顎の開閉の時に音がしたり、炎症を起こして痛みが生じたりします。
顎関節がずれるのは、これまではよくない歯並びや噛み合わせの異常が原因だといわれてきました。しかし、それは原因の一つにすぎず、歯ぎしりや食いしばりなどの癖がある、ほおづえやうつぶせ寝をする、口呼吸の習慣などの生活習慣で顎関節に負担がかかったことが原因と考えられています。事故などによる打撲など、外的要因がきっかけの場合もあります。