歯槽膿漏、歯周病、歯肉炎の違いは? -1-

◎歯肉炎が進行すると歯周病に
 
 
 硬い物を噛んで歯茎から血が出たり、歯がグラグラしたりするのは「歯槽膿漏」によるものだと思ってきた人もいることでしょう。最近は、「歯周病」「歯肉炎」という言葉が主流になり、「歯槽膿漏」という言葉はあまり使われなくなってきました。
 
 
 さて、「歯槽膿漏」と「歯周病」「歯肉炎」、その違いは何でしょうか?
 
 
 歯周病とは、文字通り、歯の周り、歯周組織に起きる病気のことです。歯についたプラーク(歯垢)を落とさずそのままにしていると、プラークの中の細菌によって歯茎に炎症が起きます。この炎症が「歯肉炎」です。まだ炎症が歯茎だけにとどまっていれば歯肉炎ですが、進行して歯を支える骨である歯槽骨に到達し、骨が溶け出すと、歯周病といわれる状態になります。
 
 
 健康な歯茎はピンク色をして締まっています。歯肉炎になると、歯茎が赤くなって腫れたり、ブヨブヨした感じになったり、ブラッシングの時に出血したりします。
 
 
 歯周病になると、歯肉炎の症状のほかに、口の中がネバネバしたり、歯茎に膿がたまったり、歯槽骨が溶けるので歯がぐらぐらしたりします。歯槽膿漏とは、歯槽組織から膿が出ることを指しているので、厳密にいえば、歯周病の一つの症状を指します。
 
 
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