成人の理想的な歯科検診の頻度は? -2-

◎最低年1回、リスクの高い人はもっと頻繁に
 
 
 特に歯科治療を行っておらず、虫歯になりにくい人、歯周病のない人の場合であっても、年に1回は定期検診を受けましょう。年齢が高かったり、虫歯になりやすい傾向のある人、歯周病のある人の場合は、3~6ヵ月に1回受けることをおすすめします。主治医や歯科衛生士に尋ねれば、お口の中のコンディションに応じて定期検診の頻度を教えてくれるはずです。
 
 
 子どもの場合は、大人より虫歯の進行が早いですから、3ヵ月に1回、春休みや夏休みなどの長期の休みに合わせて検診を受けるとよいでしょう。学校などでも歯科検診がありますが、これは参考程度と捉え、かかりつけ歯科医院でしっかりチェックしてもらうほうが安心です。
 
 

COLUMN
◎キシリトールに虫歯予防効果はある?
 
 
 キシリトールとは、天然由来の甘味料で、砂糖と違って虫歯菌の栄養源となる糖を含みません。ですから、虫歯の原因となる酸がつくられず、酸による「脱灰」(歯のエナメル質からミネラルが溶け出し、歯の表面に薄くなる部分ができること。これが進行した状態が虫歯です)も防ぎます。ガムを噛むことで、唾液の分泌が促進されるので、唾液によって歯の再石灰化(「脱灰」の状態となった箇所が回復すること)が進みます。
 
 
 キシリトールガムを活用する場合、食後が最も有効といえます。食後は口の中が一時的に酸性に傾きがちになりますので、ガムを噛んで唾液をたくさん出すようにすれば酸が中和され、歯の表面の脱灰を防ぐことができます。また唾液中のカルシウムイオン、リン酸イオンが歯に沈着し、歯の再石灰化を促進させる効果も期待できます。
 
 
 ただし、いくらキシリトールガムを噛んでいるからといって、日頃のお手入れを怠ってはいけません。毎日の歯磨きをする、甘い物を食べすぎない、定期的に歯科で検診を受けるなど、虫歯予防のための生活習慣を崩すことなく、キシリトールガムをプラスするのがよさそうです。

 
 
prev
next