虫歯を気にせず食べられるおやつ 「歯に信頼マーク」 -2-

◎「だらだら食べ」は避け、食べ合わせにも注意して!
 
 
 おやつの食べさせ方も重要です。「だらだら食べ」はもってのほか。唾液には酸を中和し、溶けた歯を修復する働き(再石灰化)がありますが、だらだら食べを続けて口の中に常に食べ物が残っていると、この再石灰化が妨げられてしまうからです。毎日その日の食事に合わせて、三食に影響が出ない時間帯や補うべき栄養素が入ったおやつの量をあげることを心がけ、食べた後は歯磨きで汚れをしっかり落としましょう。また、おやつは水やお茶、牛乳などと一緒にとるようにしてください。
 
エナメル質が溶けやすいリスクの高低がわかる食品・飲料一覧
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COLUMN
◎唾液パワーはすごいんです!
 
「歯の再石灰化を促して、エナメル質を強化します」。歯磨き粉やキシリトールガムなどの宣伝文句として一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか? 私たちのかけがえのない歯を虫歯から守る、この大切な役割を担っているのが、「唾液」です。ここでは、そんな唾液の「知られざるパワー」についてご紹介したいと思います。
 私たちの口の中は通常、中性に保たれていますが、物を食べると、虫歯原因菌が食品中の糖分や炭水化物を栄養につくり出す酸によって、酸性に傾きます。この状態が長く続くと、歯の表面にあるエナメル質からカルシウムやリンが溶け出す『脱灰』という現象が起こり、やがては虫歯へと発展します。
 実は、歯の成分であるカルシウムとリンは唾液にも含まれています。食後しばらくすると唾液によって口の中の酸は中和され、さらに唾液中のカルシウムやリンが歯の表面に付着し、「溶けてしまったエナメル質」が修復されます。これが『唾液による歯の再石灰化』です。脱灰と再石灰化は食事の度に起こる現象ですが、その繰り返しによって私たちの歯は硬さを増し、虫歯への抵抗力も高まっていきます。
 逆に唾液の分泌が足りないと、虫歯や歯周病になりやすくなります。健康な人の1日の唾液の量は、およそ1・5ℓのペットボトル1本分。口の中のネバつきや口臭は、唾液が少ないサインかもしれません。唾液を増やすコツは、とにかくよく噛むこと。食事の際には一口あたり少なくとも30回は噛む癖をつけましょう!
 
 
唾液中のカルシウムとリンが歯のエナメル質を守ってくれます!
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