指しゃぶりは今すぐ やめさせたほうがいいの？　-1-

◎歯並びを悪くする「癖」とは
 
 
　年々減少する子どもの虫歯に代わって、親が今、高い関心を寄せているのが「歯並び」の問題です。
「親の歯並びが子どもにも影響するのでしょうか？」と、親からの遺伝を心配される方も多いのですが、結論から言うと歯並びの良し悪しは直接的には遺伝しません。それよりも気をつけてあげなければならないのは、指しゃぶり、爪噛み、唇噛み、舌で前歯を押すといった癖です。
 
 
　その中でも多いのが指しゃぶりで、指や舌によって歯に力がかかるために出っ歯になってしまったり、上下の前歯が上手く噛み合わない「開咬」と呼ばれる状態になってしまったりすることがあり、歯並びだけでなく、顎の発達や発音にも影響が出てきます。
 
 
　ただし、歯並びが悪いからといって、あまり悲観する必要もありません。骨の成長過程にある乳歯の状態だけで、将来の歯並びの予測はつきません。前歯の永久歯８本が生え揃う小学校１～２年生ぐらいにならなければ、歯並びの良し悪しを見極めることはできないのです。