◎集団歯科検診の落とし穴
学校の歯科集団検診で「虫歯がない」と言われたから安心していたのに、定期検診を受けに歯医者に子どもを連れて行ったら虫歯が見つかった―。こんな経験はありませんか?
学校の集団検診で行われるのはたいていの場合、お口の中を肉眼で確認する「視診」と先端のとがった器具で歯の状態をチェックする「触診」に限られます。しかも1日で何百人という子どもたちの検診をするわけですから、1人当たりの検査時間は数十秒程度。これで精密な検査結果を期待するのは、無理というものです。
「じゃあ集団検診をする必要ってあるの?」という声が聞こえてきそうですが、答えはもちろんイエス。時間や設備に制限がある集団検診では、小さな虫歯や、歯と歯の間などにできた「隠れ虫歯」を見つけることはできませんし、成長 期のお子さんにおいて、顎の発育や歯並び、噛み合わせの状況の定期的チェックは欠かせません。
学校の集団検診と歯科医院の定期検診は別物だと考えて、集団検診で異常が見つからなかったとしても、3ヵ月に1回は歯科医院に定期検診を受けてくださいね。